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タイパより大切なもの——家づくりの「手間」の中に楽しさが宿る|大阪市港区の工務店

元NASAエンジニア動画をみて、改めて自分の仕事を振り返った話

目次


リスとエサ箱と、昭和の「科学と学習」


最近、NETFLIXである番組が面白かった。

「マーク・ローバーのクランチ・ラボ」——聞いてもピンとこない方が多いかもしれませんが、大阪市港区で家づくりをしている僕の「モノづくり魂」には、これが刺さりました。


マークローバーのYouTubeリンク

Youtubeには、NETFLIXにはない動画もあるので、クリックして楽しんでください。


 このマーク・ローバーという人物、肩書はYouTuberなんですが、経歴が面白い。NASA(アメリカ航空宇宙局)に9年間在籍して火星探査機「キュリオシティ」の開発に携わったあと、アップルのプロダクトデザイナーを経て、現在はYouTuberとして活動しています。チャンネル登録者数は約6,000万人。世界規模で人気を誇るエンジニアYoutuberです。

で、その彼がNETFLIXで何をやっているかというと……いわば「アメリカ版・でんじろう先生」です。


 その動画の中で自身の会社で販売しているものが「アメリカ版・科学と学習」付録です。

ピンときた方、きっと同世代ですね(笑)

 毎月自宅に届く付録付き学習雑誌です。「科学」か「学習」をお金持ちではない限り、どちらかを選ぶんですが、僕は「科学」一択でした。正直、雑誌の中の算数や理科の問題はやった記憶がない。でも付録は毎回、必死になって組み立てて遊んでいました。親の心子知らず、ってまさにこのこと(笑)。


 子どもの頃「ドラえもんがいてくれたら」、「こんなの作れたら面白いのに」と感じたことを、エンジニアとして面白おかしく、本気でアプローチしていく番組です。


 ちなみに「コレ、面白いで!」と家族に紹介しましたが、家族は全く興味を示しませんでした……



手間の中にしか「面白さ」は隠れていない


 病気の子供たちを招待して、大掛かりな仕掛けでサプライズや、宇宙から卵を落下させる大掛かりな話も好きですが、特に印象的だったのが、「リスとエサ箱」のエピソード。


 庭に集まる小鳥たちのためにエサ箱を設置したマーク・ローバー。ところがリスが頻繁に荒らすようになってしまいます。さて、どうするか——普通なら「リスよけグッズを買う」とか「エサ箱の場所を変える」くらいですよね。

 でも彼が選んだのは、「リスと知恵比べをする装置をつくること」でした。


 リスが登れないような仕掛け、ぐるりと回転する障害物、ミニチュアの障害コース……もはや本末転倒なほどに凝った装置を、楽しみながら設計・製作していく。その過程がまた面白くて、気づいたら一気観していました。


 また、遊園地のゲームアトラクション(大きなぬいぐるみが当たるやつ)が「実は物理的にほぼ不可能」なことをデータで解明するエピソードも秀逸でした。子どもの頃なんとなく感じていた「これ、絶対おかしくない?」という疑問に、大人になってから本気でエンジニアとして答えを出す——その姿勢が痛快です。


 「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉が定着して久しいですが、マーク・ローバーはその真逆を行きます。リスよけなら100円ショップで解決できる話を、何週間もかけて装置を設計する。でも、そのプロセスの中にこそ「面白さ・楽しさ」が隠れている。実際にリスたちにも個性があることに気づき、名前を付けて愛着のある解説は愛を感じました。そしてゴールしたものには、大量の大好物をプレゼント。愛しかないでしょ(^^)


その楽しさを発見できるのは、「やろう!」と実践した人だけ。

これが、観ながら何度も頭の中に響いてきた言葉でした。



家づくりでも同じことが起きている


科学と学習
なつかしい科学と学習

クランチ・ラボを観終わって、改めて自分の仕事——家づくりを振り返ってみました。


 家には必ず「予算」という制約があります。そして僕たち工務店は、その中でお客さんの暮らしをデザインしていく。でも実際の現場では、「予算・手間・時間」と「空間の居心地」がぶつかる場面が、何度も何度も出てきます。


たとえば、開き戸と引き戸、どちらを採用するか

引き戸のほうが生活動線がスムーズで、小さなお子さんや高齢者にも使いやすいことが多い。でも施工は開き戸より手間がかかるし、資材費、手間とコストも上がります。「どっちでもいいですよ」と言えば話は早いんですが、その家で誰が、どんなふうに暮らすかをイメージすると「ここは絶対に引き戸にしたほうがいい」と強く感じる瞬間があります。

コンセントの位置も同じです。


「使い勝手を優先して目立つ場所につける」か、「少し不便でも、すっきり見える場所に隠す」か。どちらが正解かは暮らし方によって変わります。でも、ちょっと立ち止まって「ここにコンセントがあれば、あの家電がすぐ使える」「ここに一つ足せば、ダイニングがもっとすっきりする」とイメージする一手間が、完成後の満足度に大きく関わってきます。


「材料はこの長さしか販売されていないから、これで進める」

そういう思考は、現場では確かに合理的です。でも僕がデザインしたいのは、そこじゃない。


「手間はかかるけど、こうしたほうが便利! そして何より楽しい、面白い!」

そんな発想で空間をつくっていきたい——マーク・ローバーを観て、改めてそう思いました。


洗濯室は引戸が便利 浴室やトイレは開き戸でOK
洗濯室は引戸が便利 浴室やトイレは開き戸でOK

楽しかった仕事は、お金じゃなかった


 振り返ってみると、楽しかった仕事には共通点がありました。

 それは、「楽しさを優先した時」でした。


 予算がタイトで、できることが限られていた現場でも「ここだけはこだわろう」と一手間かけた瞬間に、なんともいえない充実感がある。お客さんが「ここ、すごくいいですね」と気づいてくれた時の喜びは、私の仕事のやりがいそのものです。


 大阪市港区で工務店を始めて8年が経ちます。この地域に根ざして、お客さんの暮らしに向き合ってきた。その中で気づいたのは、「いい家」とは性能だけじゃない、ということ。


 断熱や耐震は、暮らしの「安心の土台」です。でもその上に「楽しさ」や「こだわり」が乗っかることで、初めて「好きな家」になると思っています。マーク・ローバーが、リスよけに何週間もかけて喜んでいるように。



僕も、引き戸の一枚、コンセントの一か所に、楽しみながら向き合っていたい。そう思いながら、今日も港区の現場に向かっています。


まとめ

  • 「タイパ」より「手間の中の楽しさ」を大切に——手間をかけることで生まれる日々の暮らしの満足感は、効率化だけでは得られないものがある

  • 家づくりは、小さな選択の積み重ね——引き戸・開き戸の選択、コンセントの位置ひとつが、暮らしの居心地を変える

  • 楽しかった仕事は、お金じゃなく「楽しさを優先した時」——大阪市港区でものづくりに携わる者として、これからもそう在りたい


よくある質問


Q1. 引き戸と開き戸、どちらを選べばいいですか?

A1. 暮らし方や家族構成によって変わります。小さなお子さんや高齢者がいるご家庭、廊下が狭い間取りでは引き戸が使いやすいケースが多いです。一方でトイレなど常に閉める場所は開き戸を優先して、違うところに予算を回しては。間取りとあわせてぜひご相談ください。


Q2. コンセントの位置は、どれくらい考えたほうがいいですか?

A2. 「住んでみてから後悔した」という声で、コンセントの位置と数は常に上位に入ります。アナタが暮らしやすい家にはどんな家具でどこに配置しますか。購入予定の家電の使い方を具体的にイメージしながら決めると後悔が減ります。ロボット掃除機も新機種はステーションが大きく、小さな隙間では入らなくなりました。将来変わっていく可能性が高い家電に合わせていては、居心地の良い空間づくりは難しくなります。「その空間でどんな気持ちになりたいのか?」打ち合わせの中で、一緒に暮らしのシーンを描きながら位置を決めていきます。


Q3. 予算が限られていても、こだわった家はつくれますか?

A3. つくれます。「全部こだわる」ではなく、「ここだけは絶対こだわる」という優先順位を一緒に整理するのが僕たちの役割だと思っています。予算内でできることは思っているより多いので、まずは話を聞かせてください。


Q4. かねしろ匠舎はどんな家づくりをしていますか?

A4. 大阪市港区を拠点に、高性能住宅の新築・建替えからリフォーム・マンションリノベまで手がけています。断熱・気密・耐震といった「安心の土台」をしっかり押さえつつ、暮らしの楽しさやこだわりも大切にした家づくりを目指しています。


Q5. まずは相談だけでも大丈夫ですか?

A5. もちろんです。「まだ何も決まっていない」「ざっくり話を聞いてみたい」という段階からでも、ぜひご連絡ください。港区近辺であれば現地を見せていただくことも可能です。


ご相談はお気軽に


「引き戸にしたいけど、うちの間取りで大丈夫?」

「コンセントの位置、一緒に考えてほしい」

「予算内でこだわった家をつくりたい」

そんなご相談、お気軽にどうぞ。大阪市港区・かねしろ匠舎は、地元に根ざした工務店として、あなたの暮らしに向き合います。

*かねしろ匠舎 代表 金城卓哉*

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