「寝るだけの部屋」と思っていた寝室が、50代になって大切になりました
更新日:10月3日
若い頃は、寝ることや寝る場所に、こだわっていませんでした。
遊びに出かけて、車の中やベンチで眠ることがあっても、翌日に多少体が痛いくらいなら、楽しかった方が勝っていました。楽しくて寝る時間が惜しいと思うこともありましたね。
そんな私が、眠る環境の違いを感じたのは、30代前半の旅行でした。
疲れていたのか、布団が気持ち良かったのか、すぐに布団に入り、知らない間にぐっすり眠っていました。翌日の疲れ方が、ずいぶん違ったのです。
何がどれだけ影響したのかは分かりません。ただ、「眠りで、こんなに違うものなのか」と感じたことは覚えています。
そして50代になった今、寝室の大切さを、以前よりも実感しています。
家を考えるときには、今の元気な自分だけでなく、その家で年を重ねていく自分のことも、少し想像してみてほしい。今回は、そんなお話です。

目次
寝室を移したら、低い天井が心地よかった
わが家の夫婦の寝室は、もともと3階にありました。
子どもが自分の部屋を欲しがるようになり、私たち夫婦は、荷物部屋にしていた1階へ移ることに。その小さな部屋をリフォームして、寝室にしました。
1階はコンクリート造で、天井が低く、窓も小さい部屋です。
ところが、実際に寝室として使ってみると、この天井の低さが意外に心地よかったのです。
寝室は、ほとんどの時間を横になったり、座ったりして過ごす場所。私にとっては、上に大きく広がる空間がなくても、十分に気持ちよく過ごせました。
音もあまり気にならず、明かりを消すとかなり真っ暗になります。今の私は、この暗さが落ち着きます。
天井が低いことだけが理由とは言えませんが、この部屋の静けさや暗さ、広さの組み合わせが、今の自分に合っているのでしょう。
子どもに部屋を譲ったことから、思いがけず、自分にとって心地よい寝室に出会いました。
包まれるような安心感
子どもの頃って、小さな場所に入り込むのが好きじゃなかったですか。
押し入れで遊んだり、秘密基地のような場所にこもったり。周りを囲まれていると、なんとなく安心する。そんな感覚です。お腹の中にいた頃の感覚なのかな。
今の寝室にも、それに近いものを感じます。
眠っているときは無防備ですから、私には、壁や天井に包まれているような感じが心地よいのかもしれません。
もちろん、狭い場所が苦手な方もいるでしょう。
ただ、私自身は今回のことで、部屋の良さは、広さや天井の高さだけでは分からないと感じました。
そこで何をして過ごすのか。 どんなときに、ほっとするのか。
寝室には、寝室で過ごす時間に合った心地よさがあるのだと思います。

大きな窓が好きな人も、暗い部屋が好きな人も
家族そろって寝るのが好きな人。大きな窓から空や緑が見えるのが好きな人。真っ暗な部屋が好きな人。
心地よいと感じる寝室は、人それぞれです。
私が小さな窓の暗い寝室を気に入っているからといって、誰にでも同じ寝室をおすすめするわけではありません。
庭に面した部屋なら、大きな窓から緑を眺めて過ごしたい方もいるでしょう。
朝の光を感じながら、気持ちよく目覚めたい方もいると思います。
一方で、今の私のように、眠るときにはしっかり暗くしたい人もいます。
同じ人でも、若い頃と今とでは、心地よさが変わることもあります。私も以前は、寝室の暗さをここまで気にしていませんでした。
だから、間取りや窓の大きさを決める前に、一度、自分の眠りについて考えてみてほしいのです。
どんな場所だと落ち着くのか。 眠るときに、光や音で気になることはないか。 朝は、どんなふうに目覚めたいのか。
ご夫婦でも、それぞれに聞いてみると、違う答えが出てくるかもしれません。
家を直した頃の自分に伝えたいこと
私自身、30代で中古住宅をリフォームしました。
その頃は体も元気で、段差や階段、その先の自分の体の変化まで、十分に考えていたわけではありません。
50代になった今は、疲れが翌日に残ることもあり、眠る環境を大切にしたいと感じています。
暮らしに合わせて、途中で家を直していく考え方もあります。ただ、階段の位置など、後から変えるには大がかりになる部分もあります。
今、家づくりを考えている方には、その家で50代、60代になった自分が暮らす姿も、少し想像してもらえたらと思います。そして、ご両親に相談してみるのも、いい話のきっかけになります。
今の家で気になることや、年齢とともに変わってきたことを聞いてみると、自分では気づかなかった話が出てくるかもしれません。
私が寝室の心地よさに気づいたのは、偶然でした。
でも、これから家をつくる方やリフォームする方には、最初から考える機会があります。

自分に合う寝室のつくり方を考える
「寝るだけの部屋だから」と決めてしまう前に、どんなふうに一日を終え、どんな朝を迎えたいか、考えてみませんか。
寝室の広さや窓の大きさは、その思いから一緒に考えていけます。
まだ、どんな寝室がいいか決まっていなくても大丈夫です。
今の暮らしで気になっていることや、気持ちよく眠れた場所のお話から、何を大切にしたいのかを一緒に整理します。予算や構造などの現実条件も含め、その人とご家族に合う方法を考えていきます。
まだ答えが決まっていなくても、ご相談ください
寝室だけでなく、家づくりやリフォームについて「何から考えればいいか分からない」という段階からお話しいただけます。
ご家族が大切にしたいこと、その理由、これからの暮らしを伺いながら、一緒に選択肢を整理します。




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