田植えで気づいた"みんなでよくなる"心|港区の工務店 かねしろ匠舎
- 卓哉 金城
- 6月15日
- 読了時間: 6分

先日、和歌山の田んぼで田植えを体験しました。50歳を超えて、人生初の田植えです。前日に日焼け止めを買い、麦藁帽を準備して、足元は裸足で挑みました。わくわくと緊張が半々の気持ちで水の張られた田んぼに一歩踏み入れた瞬間、足指の間に広がったあの感触は、しばらく忘れられそうにありません。今日は、田んぼが私に教えてくれたことを書かせてください。
目次
足指の間を通る泥の感触
田植え体験に誘ってくれたのは、経営者仲間の一人でした。参加したのは、仕事仲間、家族連れ、そしてオーストリアからの留学生まで、さまざまな顔ぶれ。すれ違うには細すぎるあぜ道を一列になって進み、薄く水の張られた田んぼの縁に着いたとき「この広さを田植えするのか・・・終わるのか?」と一同不安な様子。そして、いざ田んぼへ。
足が泥に沈んだ瞬間、何とも言えない感触がダイレクトに伝わってきました。足指の間全部に入り込む泥のこそばゆい感触と、ひんやり気持ちいい温度。「これは田植えでしか体感できない」——そう思いながら周りを見ると、みんなも同じような顔で笑っていました。
子どもの頃、「植えずに、撒いた方が楽やん」という長年の疑問の答えも教えてもらいました。一定等間隔に植えるのは、稲に均一に日が当たり、風通しがよくなって害虫も防げるから。それで生育量も収穫量も変わるそうです——その間隔には、ちゃんと理由がありました。
なので手で植える場合も「田植え縄」という印のついたロープを目安に横一列に並んで、3〜5束の苗をちぎって泥にまっすぐ立てていく。一見単純そうな作業ですが、適量をちぎるのも、まっすぐ立てるのも、思ったようにはいきません。みんなであーだこーだ言いながら、一列こなすのにも結構な時間が掛かりました。

疲れた時こそ光る「ひと苗の気遣い」
数列こなすうちに、コツをつかんでスピードも上がってきましたが、だんだん疲れも出てきました。すると、参加者の色が出てきます。相変わらずワイワイご機嫌に作業する人、コツをつかもうと黙って考え込む人、無心に植え続ける人、必死でしゃべる余裕もない人。おもしろいもので、性格が出てくるのです。
そして、ある場面が印象に残りました。一列で隣り合う人たちの間に起きる「ソレ、どちらが植える?問題」の無言の確認です。自分の正面の田植え縄の目印4~5つはもちろん、手を伸ばせば6つ、7つと植えられるのですが、疲れてくると、その少し先がこたえてくる。それはおトナリさんとの空気感。そんな時は年齢も男女も関係なく「余裕のある方がする」
疲れてきた時こそ、その"ひと苗"を植えるおトナリさんの気遣いが、"やさしさ"だと感じました。
みんなでよくなる——機械のない時代の知恵
田植えの最後に、田植え機での作業を見せてもらいました。私たちが半日かけて植えた量を、ほんの数分でこなしてしまいます。圧倒的な効率です。
でも、案内してくれた方がこう言っていました。
「機械のない時代、田植えには時期があるから、村人総出でやったんです。誰の田んぼか関係なく、みんなで。」
高齢化、人手不足、コスト……いろいろな問題を解決するために、効率化は大切なことです。でも、村人総出でやっていた時代には当たり前にできていた「誰の田んぼか関係なく、みんなで」という気持ちは、今の時代だからこそ大切なのだと感じました。
効率を追いかけながらも、「ソレ、どちらが植える?問題」をみんなのやさしさで解決していく。その精神だけは手放したくない——田んぼのあぜ道を歩きながら、そんなことを思っていました。
「みんながよくなる」「みんなでよくする」
機械のない時代の農村が、当たり前のようにやっていたことです。
オーストリアの留学生と泥の中で笑った日
今回、ホームステイをしていたオーストリアからの留学生も参加していました。日本語は少し、田植えも当然初めて。でも、泥に足を入れた瞬間の顔は、私と全く同じでした。
言葉も文化も背景も違う。でも、足指の間を通る泥の感触は、みんなに平等に届きます。ワイワイと笑いながら苗を植えて、疲れたら隣の人を気にかけて——言葉が通じなくても、それだけで、十分つながれる。
経営者仲間、仕事仲間、家族、留学生。こんなにバラバラな顔ぶれが、田んぼに入って同じ体験をした瞬間からひとつのチームになれる。「みんなでよくなる」ためには、一緒に苦労する体験が必要かもしれない。そう感じた一日でした。

市岡で港区で「みんなでよくなる」を考える。大きな輪で考える
港区という町は、昔から多様な人たちが混ざり合って暮らしてきた場所です。海に近い港の町ですから、いろんなところから人が来て、いろんな人が根を張ってきた。
でも最近、「おとなりの顔を知らない」という声をよく聞くようになりました。マンションでも戸建てでも、同じ。効率よく、それぞれの暮らしを営むことはできるようになりました。でも、田植えの「ひと苗の気遣い」のような、あの感覚は薄れているかもしれません。
誰の田んぼか関係なく、みんなで田植えをした村人たちの話を聞きながら、「港区でも、その精神を大切にしたい」と強く思いました。地域の中で、みんながよくなる。みんなでよくする。それは、家づくりの話だけじゃなく、この町に暮らす一人ひとりの日常の中にある話だと思っています。
「みんながよくなる」「みんなでよくする」——その精神が、私の家づくりの原点にもいれていきたい。
よくある質問(FAQ)
Q. かねしろ匠舎はどんな家づくりをしていますか?
A. 大阪市港区を中心に、新築・大型リフォーム・マンションリノベーションを手がけています。「家族の幸せを、見えないところから創る」を理念に、地域に根ざした家づくりを大切にしています。
Q. 相談だけでも大丈夫ですか?
A. もちろんです。「まだ漠然としている」「どこに相談すればいいかわからない」という段階から、お気軽にお声がけください。つくる人が、直接話を聞きます。
Q. 施工エリアはどこですか?
A. 大阪市港区を中心に、大正区・西区・此花区・浪速区など近接区にも対応しています。車で20分圏内であればご相談ください。
かねしろ匠舎へのご相談
田植えの泥の感触、ひと苗の気遣い、村人総出の助け合い——あの一日が、「みんなでよくなる」ということの意味を体で教えてくれました。
その精神を、港区での家づくりにも持ち続けたいと思っています。新築・リフォーム・マンションリノベーション、どんなご相談もまずはお気軽にどうぞ。大阪市港区を中心に、車で30分圏内のエリアで承っています。
つくる人が、話を聞きます。





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